近年、東大生・京大生の就職先ランキングで上位を占めるなど、何かと注目を集めている「コンサルティングファーム」ですが、その仕事内容はどんなものでしょう。
今回は、今大注目のコンサルティングファームについて、その取扱い案件の種類を解説します。
案件の種類とコンサルファームの分類は密接に関係します。
案件の種類を理解することで、コンサルティング業界の全体観を掴めますよ!
編集長
私自身も某コンサルティングファームで活動しています。なんとなく「年収が高そう」「華やか」といったイメージのあるコンサルティングファームですが、内情含め分かりやすく解説しますね!
それでは早速見て行きましょう。
もくじ
1.コンサルティング案件の種類(全体像)
コンサルティングファームは、企業の抱える経営課題に対し、事業戦略や業務オペレーション改革、システム構築などの手段を駆使して解決にまで導きます。
その内容は、特性に応じて戦略系、業務系、IT系の3つに大別されます。
まずは全体観を確認しましょう。
<コンサルティング案件の種類>
次にそれぞれのコンサル案件について詳しく見ていきます。
2.戦略系案件とは
戦略系案件とは、その名の通り企業の経営・事業戦略やデジタル・IT戦略を策定する案件のことです。
市場分析や競合分析などの外部環境分析と、社内事情・経緯・組織風土なども踏まえた内部環境分析を行い、2~3か月スパンで競争優位に資する戦略を立案します。
また、これまでは戦略立案が花形でしたが、最近のテクノロジーの進化を受け、デジタル戦略やIT戦略も大注目の分野です。
既存業務の効率化や新規事業の創出、社会的課題の解決など、あらゆる分野に通じる領域であり、人気が高まっています。
- 経営・事業戦略
全社レベルでの企業変革や、新規事業の企画・戦略立案などを行う - 組織・人事戦略
グローバルマネジメントモデルや組織戦略、人材戦略の策定などを行う - オペレーション戦略
経営・事業戦略や組織・人事戦略を実現するための、あるべきオペレーションを確立する - デジタル戦略
AIやIoTに代表されるテクノロジーを駆使した変革戦略を企画・立案する - IT戦略
グループ・グローバルにおけるITのグランドデザインなどを策定する - 戦略実行支援
数々の戦略が実現に向かうよう、顧客に伴走して支援を行う
3.業務系案件とは
業務系案件とは、その名の通り企業の経営・事業戦略やデジタル・IT戦略を実現する上で必要な、個別の業務オペレーションの変革案件のことです。
対象領域は営業・マーケティング、生産・調達、財務・会計、人事給与、総務、調達など多岐にわたります。
- 営業・マーケティング変革(CRM)
営業/販売領域に加え、マーケティング、アフターサービス含む顧客接点領域に関する変革を推進 - 生産・調達改革(SCM)
製造、調達、在庫などの生産領域に関する業務改革支援。製造業の顧客が中心。近年はスマートファクトリーなどのIoT/AI技術を活用したスマートファクトリーがトレンド。 - 財務・会計改革(FPM)
財務(ファイナンス)部、経理(アカウント)部の領域。効率的な会計処理の実現に加え、コーポレートファイナンスの検討も支援 - ビジネス・プロセス・アウトソーシング(BPO)
人事給与・総務・調達などの管理間接系業務のアウトソーシングを推進。シェアード化なども検討。 - ロボティクス・プロセス・オートメーション(RPA)
PCを用いた比較的単純なオペレーションの自動化を推進。ソリューションの選定やBPOなども検討。
4.IT系案件とは
IT系案件とは、その名の通り企業の経営・事業戦略やデジタル・IT戦略を実現する上で必要な、個別の業務オペレーションの変革案件のことです。
対象領域は営業・マーケティング、生産・調達、財務・会計、人事給与、総務、調達など多岐にわたります。
- ITガバナンス
ITに関する組織・ヒト・モノ・カネ・リスクについて、グループグローバルでの最適解を導き、実現します。 - パッケージ・クラウド導入
SAPやOracle、セールスフォース、ServiceNowなどのパッケージ・Saasシステムの導入を支援します。 - スクラッチ開発(超上流工程・PMO)
大規模システム導入プロジェクトなどにおいて、主に進捗管理・課題管理・リソース管理などのPM業務を補佐します。 - ベンダーマネジメント・アウトソース
大規模システム導入プロジェクトやエンハンスにおいて、マルチベンダーのコントロールやアウトソースを支援します。 - DX開発
業務のデジタル化、顧客体験のデジタル化、ビジネスのデジタル化を実現するためのシステムの構築。
5.未経験でコンサルファームに入るには
高度なIT知識や顧客折衝経験が求められるコンサルティングファームですが、旺盛な求人需要が追い風となり、20代であれば「ポテンシャル採用」で、未経験者でも充分に転職可能です。
また、35歳くらいまでであれば、個々のプロジェクトに対して責任を持つ「マネージャー」といった役職で、年収アップをしながらの転職も可能です。
35歳を超えると、新規営業含め相当の顧客獲得が求められる「シニアマネージャー」ポジションでの採用になりますが、さすがに未経験者にとっては狭き門です。
事業会社で相応のポジションだった人が、顧客とのコネクションを引き継いで転職するようなケースに限られるでしょう。
コンサルを未経験から目指すなら、できるだけ若いうちに、比較的初級のランクから入るのがおすすめです。
編集長
6.まとめ
今回は、コンサルティングファームが取り扱うコンサルティング案件に注目し、その分類と仕事内容を解説しました。
高い専門性で顧客の経営課題を解決するコンサルティングファームは、今大注目の存在です。
社員の給与は1,000万円~2,000万円クラスと高く、とてもやりがいのある仕事ですが、一方で仕事はハード。
それなりの能力とストレス耐性が求められます。
そうしたことから、特に若いうちに経験を積み、コンサルティングファームで自らを高めた上で、事業会社などに役員クラスで転職する人も多数います。
もちろん、コンサルティングファームで上り詰め、パートナーとして年収1億越えの人もいます。
キャリアは自分で作る時代です。戦略的に動いて行きましょう!

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