東大生・京大生の就職先ランキングで上位を占めるなど、何かと注目を集めていますが、実態はどうなっているのでしょう。
今回は、今注目のコンサルティングファームの中でも、特に人気高いの戦略系ファームについて解説します。
編集長
それでは早速見て行きましょう。
もくじ
1.コンサルティングファームとは
コンサルティングファーム(consulting firm)とは、企業の抱える経営課題に対し、事業戦略や業務オペレーション改革、システム構築などの手段を駆使して解決にまで導く企業のことです。
誰もが聞いたことのあるような大手企業から中小企業まで、顧客の規模や業界、事業特性に応じてさまざまな課題を解決に導いてくれます。
そしてそこで働く人たちは「コンサルタント」と呼ばれ、高いスキルと問題発見力・解決力を求められる替わりに、高い年収とステータスを獲得しています。
特に外資系の戦略系コンサルファームは人気で、東大生・京大生の就職先ランキングで上位を占めるなど、就職に転職にと、その人気は高まる一方です。
編集長
2.戦略系ファームとは
コンサルティングファームのお仕事は、戦略系、業務系、IT系の3つに大別されます。
そして特に戦略系のお仕事に特化しているのが戦略系ファームです。
<コンサルティング案件の種類>
上の図を見ると一目瞭然ですね。
戦略系ファームの代表は6つです。
①マッキンゼー・アンド・
②ボストン・コンサルティング・グループ:Boston Consulting Group
③ベイン・アンド・カンパニー:Bain & Company
④A. T. カーニー:Kearney
⑤ローランド・ベルガー:Roland Berger
⑥アーサー・D・リトル:Arthur D. Little
中でもマッキンゼーは「The Firm」と呼ばれ、コンサルティングファームの中でも別格視された存在。
「元マッキンゼーです」と言うだけでも周囲は「おぉ~~」です。
そしてマッキンゼー・ボスコン・ベインの3社は「MBB(エムビービー)」とも呼ばれ、コンサルティングファームの中でも特別視された存在。
激務であることでも有名ですが、ここに入って3年間耐えれば、あなたも立派なブランドマンですよ!
3.戦略系ファームの位置づけ
次に、戦略系ファームの業界内の位置づけを確認しましょう。
<戦略系ファームの位置づけ>
国内コンサルティング市場における規模や存在感は、
・マッキンゼーとボスコンはブランドがピカイチ
・MB”B”のベインは、国内では存在感が薄い
・A.T.カーニーとベルガーが2番手
・アーサーは一部領域でしか見かけない
と言ったところ。
特にマッキンゼーとボスコンは、「元マッキンゼーです」と言っただけで「おぉ~~」と言われてりします。
また、MBB以外の戦略ファームは、常に総合ファームからの買収話がちらつくことを押さえておきましょう。
かつては、ブースがPwCに、モニターグループがデロイトに、カートサーモンがアクセンチュアに買収されるなど、その手の話は尽きません。
人材の流動も激しいです。
各戦略ファームはIT・デジタル領域を強化中なのですが、だいたい元アクセンチュアや元IBMのコンサルタントが、戦略ファームのテクノロジー部門に多数いる印象です。
また、マッキンゼーやボスコンは、卒業生が新たなコンサル会社を立ち上げたりもします。
例えば元BCG社員がドリームインキュベーターや経営共創基盤(IGPI)を立ち上げたりしているのは有名ですね。
「和製戦略ファーム」と言った呼ばれ方もしています。
4.戦略ファームの代表格
ここでは1社ずつ特徴を見ていきます。
マッキンゼーの特徴
・世界最大の戦略系ファームで「ザ・ファーム」とも呼ばれる
・「One Firm Policy」という企業理念があり、グローバルワンファームの色合いが強い
・グローバル共通のベストプラティクスを志向
・グローバル共通採用の窓口があり、日本でも外国人パートナーが多数
・一部のグローバル企業ではとりあえずマッキンゼーに声をかける風習も
・日本国内では500人くらいが在籍。BCGとの2強で有名
ボストン・コンサルティング・グループの特徴
・国内で1番の事業規模を誇る戦略系ファーム
・グローバルベストプラティクスを押し付けない柔軟性が魅力
・TA(Technology Advantage)部隊、Digital BCGとBCG Digital Venturesなど、
IT・デジタル領域を拡大中
(マッキンゼーとベインは戦略案件フォーカスを貫く)
・TA部隊には、総合系ファームの出身者が多数
・戦略ファームによる、戦略の実行支援を売りに近年急拡大
・日本国内では700~800人くらいが在籍。引き続き採用拡大中
ベイン・アンド・カンパニーの特徴
・グローバルでは「MBB」と言われるが、日本国内での存在感は薄め
・「徹底的な結果主義」が特徴で、マッキンゼーやBCGとの差別化要因に
・事業戦略系の案件に強味がある
・兄弟会社のベインキャピタルの関係で、ファンドへのM&A戦略策定、ビジネスDD、PMIなどの支援が多い
(M&A界隈ベインと言えば、ベインキャピタルのこと)
・日本国内は200~300人くらいが在籍。「元ベイン」というヒトはレア
A. T. カーニーの特徴
・オーペレショーン戦略が得意で定評あり
・特定のインダストリーやサービスに尖ったコンサルタントが多い
・自社に対する愛着も強く、話していると本当に好きなんだなと思う
・伝統的な、徒弟制度的な育成スタイル
・30代が日本代表に就き話題に
・日本国内は100~150人くらいが在籍
・近年、グローバルブランド名を「KEARNEY」に刷新
ローランド・ベルガーの特徴
・ドイツ発祥のグローバルコンサルティングファーム
・自動車を中心とした製造業に強み
・欧州系のためか、米国系ほど「Up or Out」ではない印象
・日本国内で100人くらいが在籍。若手の激務話はちらほら?
アーサー・D・リトルの特徴
・日本国内ではほとんど存在感なし
・技術系の特定分野で強みというが詳細は不明
・日本国内では数十名程度が在籍か?
・博士号の方も多いらしく、研究肌な印象
・テーマ的によほど合致しない限り、あまり意識しなくていい存在
(名前くらいは覚えておきましょう)
5.戦略系ファームに入るには
高度な知識や顧客折衝経験が必要なコンサルタントですが、旺盛な求人需要が追い風となり、20代であれば「ポテンシャル採用」で、未経験者でも充分に転職可能です。
また、35歳くらいまでであれば、素養次第では未経験でも入社可能ですが、エントリーレベルであるコンサルタントやシニアコンサルタントとしてのアサインが多いようです。
ある程度の裁量と年収が保証された「マネージャー」については、さすがに未経験だと厳しい印象です。
35歳を超えると、戦略系案件の担当経験がなければまずはいることはできません。
事業会社で相応のポジションだった人や、別ファームで活躍していた人が、顧客とのコネクションを引き継いで転職するようなケースに限られるでしょう。
未経験から戦略系ファーム目指す場合は、できるだけ若いうちに、比較的初級のランクから入るのがおすすめです。
ちなみに、コンサルタントとしての転職を目指している方はアクシスコンサルティングがおすすめです。
じっくり長期視点で相談に乗ってくれますし、何より情報量とコネクションがハンパないです。
また、コンサルタントに興味はあるが、今すぐに動くわけではない方はビズリーチがおすすめです。
様々なエージェントからスカウトが来ますので、自分の市場ニーズを知ることができますし、気になったスカウトだけに返信すればよいので、ゆっくり構えたい方に最適ですね。
いずれにしても、特に戦略系ファームは年齢に対して厳しい印象があります。
そのあたりを見極めて動くようにしましょう!
6.まとめ
今回は戦略系のコンサルティングファームに注目し、その位置づけと代表企業、各社の特徴等について解説しました。
給与面、ステータス面、自己成長面など、様々な側面から注目が高まるコンサルティングファーム。
やりがいがある一方で、相当の能力とストレス耐性が求められます。
そうしたことから、特に若いうちに経験を積み、コンサルティングファームで自らを高めた上で、事業会社などに役員クラスで転職する人も多数います。
もちろん、コンサルティングファームで上り詰め、パートナーとして年収1億越えの人もいます。
キャリアは自分で作る時代です。戦略的に動いて行きましょう!

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